
前日、東京旅行の3日目、IKEAからの帰り道、たまたま乗ったJR線の電車の中吊りに、千葉県市川市は文化会館で『星野道夫写真展 「星のような物語」』を開催しているとのポスターを発見。東京旅行最終日の予定はここで決定されました。
この日はham君のお仕事が終わるのを待って、一緒に新幹線に乗る予定でした。午後遅い時間にはフリーになるだとうとの予測のもと、私は午前中をゆったり使って写真展を観て回ることに。実はこの展覧会、自宅近くに来た際に「行きたい、行きたい」と思っていたのに、結局行けなかったのです。まさか、ここで過去の願いが叶うとは夢にも思っていませんでした。…とham君に、旅行後に話すと「その写真展、一緒にいったじゃない?」というお言葉が…。でも、私の記憶には”行きたい”と切望した記憶しか無く、そして未だに”行った”事実が蘇ってきていません。なんだか心地悪いですが、「まあ、何度行っても良いものだし…」ということで決着。
実際、この写真展は何度行っても良い、そういう内容のものでした。お恥かしながら存じ上げなかったのですが、星野道夫氏は千葉県市川市の出身だったとのこと。今回の展覧会は全国を巡回して来た写真たちが、そのお膝元に戻って来たという、いわば記念すべきものだったのです。全く私はラッキーだったと思わずにはいられません。
会場では、壁に所狭しとレイアウトされた作品の数々からは、星野道夫氏の自然への敬意、慈愛、そして生命の神秘への深い思いが伝わって来て、いくら時間があっても足りないくらいにボリュームのある展示でした。写真だけでなく、その傍らには星野道夫氏の言葉が添えられてありました。その中で、心に残ったものを二つご紹介したいと思います。
結果が、
最初の思惑通りに
ならなくても、
そこで過ごした時間は
確実に存在する。
そして最後に
意味をもつのは、
結果ではなく、
過ごしてしまった、
かけがえのない
その時間なのである。
人は生きているかぎり、
夢に向かって進んでいく。
夢は完成することはない。
しかし、たとえ
こころざし半ばにして
倒れても、
もしそのときまで
全力を尽くして
走りきったならば、
その人の一生は
完結しうるのでは
ないだろうか。
最初の思惑通りに
ならなくても、
そこで過ごした時間は
確実に存在する。
そして最後に
意味をもつのは、
結果ではなく、
過ごしてしまった、
かけがえのない
その時間なのである。
人は生きているかぎり、
夢に向かって進んでいく。
夢は完成することはない。
しかし、たとえ
こころざし半ばにして
倒れても、
もしそのときまで
全力を尽くして
走りきったならば、
その人の一生は
完結しうるのでは
ないだろうか。

星野道夫氏がヒグマの事故により他界された事実、”私には人生の途中で…”という思いがありましたが、上記の言葉を読むと、たとえこれが星野氏にとって”こころざし半ば”であったとしても、彼の人生は完結したのだと、そして、その生命は脈々と地球上の生命体に受け継がれ、長い旅に出たのだと、私には思えるようになりました。
展覧会を観終わった後、ギャラリーショップを覗くと、数多く著書が販売されていました。どれもこれも手にして読み耽りたいものでしたが、なんといっても旅行の半ば、思い荷物は禁物です(それでなくともIKEAで増えていますから)。そこで、小さなカード10枚組のものと、右の写真の書籍を買いました。偶然に出合ったこの展覧会、本当に夢の様な時間を過ごすことができました。

本当に最後の最後まで、素晴らしい東京旅行でした。出会ってくれたお友達の皆さん、叔父、叔母には本当に感謝をしています。ありがとうございました。そして、最後になりましたが、連れて行ってくれたham君、ありがとう。
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