2010/11/30

年々弱くなる私

子どもの頃は昆虫だって爬虫類だって両生類だって…なんでもござれ!の私だったのに…。

今朝、つまりつい先程、私が履こうとしたルームシューズのしたからゴキと思われる黒い虫が出てきた。私が悲鳴を上げているうちに、キッチンの暗闇に消えた。そのとき、ham氏出勤5分前。

「遅れる」と言うham氏に有無を言わさず捜索してもらうも見つからず。諦めかけるham氏にダメ出しすること数回。「本当に遅れる」と険しい顔のham氏、「ゴキブリホイホイでも買って仕掛けておけば!?」と言い放ち出勤。

ゴキと同じ空間に残されるだけでも寒気がするのに”ゴキブリホイホイ”とは…。無理。だいたい買いに行っている間にキッチン以外のところにゴキが移動してしまったらどうするのか。

ham氏が旅立った後、しばらく呆然とする。しかし、何とかしなくてはham氏が帰宅するまでゴキを見張っておくわけにもいかないので、引越し当初からある殺虫剤を取り出してきた。今から思えばなぜham氏がいる時に出してこなかったのか!

一先ず冷蔵庫の下にシュー。そして、シュー。するとカサカサと音がする。しばらくするとなんと!冷蔵庫の下から出てくるかと思いきや、まったく逆の方向からヨロヨロとゴキが出てくる。度肝を抜かれる。

ゴキも必死だが、私とて必死のパッチ。ゴキにシュー。いや、しかし、ゴキと思っていたが、なんだか色が黒い。もしかしてゴキでないのか、と思うも、いずれにしても無理。この際、なむあみだぶつ。

しかし、運悪くゴキ、と思わしきヤツときたらキッチンのど真ん中に横たわってしまった。換気扇を付けに行くこともできず。こっちがやられてしまいそう。

後はビニールか何かに入れて捨てるだけ、とわかっているも気持ちが悪い。ham氏に始末したことをメールするも「早く換気扇つけな~」とすでに人事。

この際と思い実家の父に電話をして「まさか来てくれないよね!?」と聞くも(片道車で1時間)、「気持ちだけ~」とこっちも人事。当たり前か。しかし…この場合、”気持ち”はヘのツッパリにもならない。

仕方なくゴム手袋をして、スパー袋にグルグル巻きにしたトイレットペーパーを入れて、薄目でゴキを確認しつつそれで掴んで撤去。その後、拭き掃除。もうゴキはいないのに、他にもいたらどうしようとドキドキしながら現在に至る。

今日、一日の気力、体力を使い切った。

ちなみに、ゴキ、ham氏がベランダからゴミを移動させたときに、ゴミ袋にくっついて室内に侵入したものと思われる。

2010/11/15

読書の秋②

いつだったかham君の帰りが遅かった夜、静けさを紛らわすためにテレビを見ていると「そうだったのか!池上彰の学べるニュース」が放映されていました。それが私が”池上さん”を知るきっかけでした。初めは何とはなしに見ていたテレビでしたが、あまりのわかりやすさに段々真剣になり、最後には食い入るように観ていました。池上さんの知識に感心するやら、プレゼンに溜息がでるやらで、どうしてこのような番組が今までなかったのかと思いました(実際には「週刊こどもニュース」があったそうですね、両親に聞きました)。それ以来、ham君にお願いして毎週ビデオを撮ってもらい、今では夫婦で観ています。さらに私はいつもの読書ブームにも飛び火し、すでに何冊か読み終えました。今、会ってみたい有名人はと言われたら迷わず池上さんと言ってしまいそうなくらい、池上さんに首っ丈です。

池上さんのほかに私が最近はまっているのは須賀敦子氏。前回読んだ須賀氏の本は「時のかけらたち」で、これが2008年夏でしたからずいぶん間が空きました。内容に文学に関する記述が多々あり、この方面に明るくない私には少々難解で、なかなか読み進めないのです。でも、須賀氏の生き方や考え方に共感し学ぶ部分が多く、心温まります。今回読んだのは「ユスナールの靴」。もう一つの「須賀敦子のフランス」はてっきり須賀氏の著書と思い借りたのですが、実は須賀氏を研究している人が須賀氏について書かいた本でした。読み始めてからそのことがわかり内心がっかりしましたが(読む前に気付こうよ!って感じですが)、それはそれで須賀氏について知る良い機会となりました。私のドジもたまには良い方向に働くのです。

2010/11/12

読書の秋①

ブログに読んだ本をアップしておくと、自分の覚書になってとても便利です。一人の作家さんにはまって、その人の本ばかり読むと、どの本を読んで、どれを読んでいなかったのか、だんだんとわからなくなってしまうからです。

ダン・ブラウンの”ロバート・ラングドン・シリーズ”の最新作、「ロスト・シンボル」です。ham君が市立図書館に予約してくれて、2ヶ月近く待ってようやく私たちの手元に届きました。予想通りの人気でした。

実は読み終わったのはだいぶん前で、既に少し記憶が曖昧になっています。今回は舞台はアメリカで、今までの作品のような歴史的な奥行きにはかけましたが、それでも”ロバート・ラングドン・シリーズ”らしさは十分でした。少し物足りなく思ったのには、きっと私にとって「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」がショッキングなほどに面白かったからでしょうね。


内田康夫氏の”浅見光彦シリーズ”の最新作です。

これも市立図書館に予約してから、しばらくして私の手元に届きました。本当に図書館には夫婦揃ってお世話になっています。

”浅見光彦シリーズ”、本当に長く続いていると思います。ときどき、読んだ本の感想をham君と話し合うことがあるのですが、”浅見光彦シリーズ”の最も面白いと感じるのは初期の頃の作品だということで一致しました。初期の頃の作品では歴史的な内容がかなり盛り込まれていたところをみると、どうやら二人ともかなりの歴史好きのようです。そういえば”ロバート・ラングドン・シリーズ”でも、やはりham君も「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」が面白かったと言っていたような…。なぜ結婚したのかな…というほどに性格の違う私たちですが、こういうところで趣味が似ているようです。


よしもとばなな氏の小説も、残すところあと1冊で現在出版されているものは読み終わります。その最後の1冊は現在、図書館に予約中。一人待ちの状態ですから、もうしばらくしたら私の元にやってくるでしょう。

「TUGUMI」
「虹」
「デッドエンドの思い出」
「とかげ」
「もしもし下北沢」

「もしもし下北沢」は最新作で、この間本屋さんを覗いたらまだ平積みされていました。もちろん、図書館にはまだありませんでしたので、リクエストすると早速貸し出してもらえました。購入直後だったのでしょうね、新品でした。

ちなみにham君はよしもとばなな氏の本は読みません。


ネットで好きな作家さんの新書をチェックしていたら、江國香織さんと辻仁成さんの共作ので読んでいないものがありました。「左岸」「右岸」共に長くボリュームのある物語で、読み終わるのに1週間強かかりました。「左岸」は1人の男性の人生を辻仁成氏が書き、「右岸」は1人の女性の人生を江國香織氏が書いています。ストーリーの内容は非常に濃く、読んでいる間はどっぷりと物語にはまってしまい、なんだかその1週間は私一人だけ異空間にいたのではないか…と思えるほど、物語上の現実に引きずられていました。

2010/11/10

文化の秋② 春日大社

正倉院展に行った日のこと。奈良国立博物館に到着すると、玄関の前に5列縦隊の長い行が続いており、その最後尾に「45分待ち」の看板がありました。あまりの人の多さにたじろいだ私たち、少し時間をおいてから出直すことにし、しばらく観光をすることにしました。

子どもの頃より家族で何度か奈良に来ており、大仏さんにもその度にお参りし、奈良=大仏さんという私。今回も自然な流れで「大仏さんを観に行こう!」とham君に言うと、「一度行ったことがあるし、せっかくだから世界遺産の春日大社を観に行こう」との提案が。最初は大仏さんに会えない淋しさ(!?)が先に立ち、残念な気持ちで心が埋め尽くされましたが、良く考えてみるとham君の言うとおりで、せっかくの機会ですから今までに観たことがない場所に行くのも悪くはありません。むしろ世界が広がるというものです。そういうわけで、一路、春日大社に向かったのでした。

世界遺産というくらいですから、さぞかし立派な神社だろうと期待に胸を膨らませて参道を登っていきましたが、目の前に現れたのはどちらかというとコンパクトな神社。平等院鳳凰堂を観たときに、思いのほか華奢な印象を受けたのと同様に、ここでも想像を裏切られたのでした。本殿は定期的にメンテナンスがされているのでしょう柱は美しい朱色に輝き、1300年前に建てられたものとはとても思えない佇まいでした。

2010/11/08

芸術の秋② 正倉院展

文化の日、ham君と二人で朝ごはんを食べながらその日の過ごし方を話し合っていると、ham君が正倉院展に行ってはどうか、と提案してくれました。ずいぶん以前のことですが、祖母が正倉院展で観た白瑠璃碗(はくるりのわん)が、たいそう美しかったことを興奮気味に話してくれたことがありました。それ以来、私も一度正倉院展に行き、白瑠璃碗を観てみたいと思っていました。そんなわけで、二つ返事で正倉院展に行くことを承諾したのでした。

ところが…もうお気づきの方もおられるかもしれませんが…白瑠璃碗は観ることができませんでした。というのも、正倉院展では毎年違う宝物を展示しているのです。お恥ずかしながら知りませんでした。お望みのものはおあずけになりましたが、螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんごげんびわ)という美しい細工が施された琵琶、繡線鞋(ぬいのせんがい)という女性の靴(ルームシューズみたいでとってもかわいい!)や伎楽面・迦楼羅(ぎがくめん かるら)というお面(鳥に似ていました)など、興味を引かれる展示もありました。

ただ…ものすごい人出で…。じっくりと気に入った物を観るという雰囲気ではなく、とても残念でした。なんと言っても入場までに1時間、列に並んで待ちましたから…。いつか
白瑠璃碗が展示されることがあったら、混雑を避けてじっくりと観られるように作戦を立てていかないとダメだな…と思いました。

2010/11/05

芸術の秋① テアトル・ノウ

α-STATION(ラジオ局)のプレゼントに応募したところ券が当たり、能を観に行く機会を得ました。歌舞伎、狂言には行ったことがありましたが能はなく、一度観てみたいと思っていました。ですから、この当選は願ったり叶ったりのものでした

でも…当たったけれども、誰と行こう…。もちろんham君と行けるのが一番嬉しい私ですが、舞台芸術自体に興味を持っていないham君、誘ってもきっと「行かない」と言われるだろな…。だめもとで声をかけてみると…「行く!」と。こちらが呆気に取られるほどの即答でした。またとない機会、未知の世界を覗きたいと思ったのでしょう。

当日、会場は満員でした。特に前の方の席では着物に身を包んだ方が多く、お客さんを見ているだけでも違う世界を覗いているようで、十分に雰囲気を楽しむことができました。

上演された演目は三つ、その中でも最後の「隅田川」は素晴らしかったです。少ない動きと台詞の中で物語を伝え、更には人間の感情の動きまで見せるとは、圧倒されました。室町時代は観世元雅の作品ですが、内容は決して見るものに古さを感じさせませんでした。人間の感情が時空をも超えて普遍的であることに改めて気付かされました。

もう一つ、驚いたこと。主役が演じている間、出番まで舞台上で控えている役者さんが、見事にピクリとも動かないのです。本当に風景になってしまったように、微動だにしない。驚愕、でした。この”動かない”という場面を演じるのに、一体どれだけのお稽古が必要なのか、それを考えると気が遠くなる重いでした。

最後に。演目の間中お謡がうたわれているのですが、これが僧侶の読経に非常に近く、子どもの頃からお経に慣れ親しんできた私には心和むものでした。本当に良い経験をさせていただき、α-STATIONさまさまでした。

文化の秋① 琵琶湖博物館

雨の日曜日の午後、琵琶湖博物館に行ってきました。いつだったか、まだ結婚する前に2人で行ったことがありましたので、ham君と一緒に来るのは2回目でした。今回は特別展「湖底探検~びわ湖の底はどんな世界?~」が目当てでした。

展示の内容は既に知っていたことも多くありましたが、びわ湖の地形を再現したジオラマや、湖底に住む生物の生態についての展示は興味深かったです。びわ湖は淡水ですので、海に住む生物のように色とりどりということはなくひたすら地味な色をしていますから、残念ながら展示もなんとなく盛り上がりに欠けてしまうんですよね。でもビデオや模型を使ってわかりやすい展示で、普段見られないびわ湖の姿を見られたのはとてもよかったです。

2010/11/01

スポーツの秋

今年は、「国際宇宙ステーション長期滞在ミッション報告会」に参加したのをを皮切りに、いろいろな催し物を観に行き、とても充実した秋を過ごしています。その一つ、スポーツの秋と題して10月16日(土)にHPオープンを観に行ったことを書きたいと思います。

一度プロの試合を観戦したいと思っていたところ、のきまさんからお声をかけていただき、ノリピーちゃんと私たち夫婦の4人で出かけました。久々のこのメンバーでの集合でした。当日はラッキーなことに晴天に恵まれ、寒さよりも日焼けを気にするほどでした。さらにラッキーなことには、私が応援するクルム伊達公子選手が勝ち進んでいたことから、彼女の準決勝の試合を観戦できることになりました!試合は第3シードのシャハー・ピアー選手(イスラエル)との対戦で、なんと、3-6、7-6、7-5で伊達選手が激戦の末に逆転勝ちし、決勝進出を決めました。試合の運びや技術的なすごさはもちろんですが、それ以上に両選手の勝利に対する強い思いに圧倒させられました。

ご存知のとおり、伊達選手は1996年一旦プロを引退した後、2008年に復帰しています。伊達選手が厳しいプロの世界に再び戻る原動力となったのは何だったのか、また勝利への高いモチベーションを維持できるのはどうしてか。このような言い方が適当かはわかりませんが、プロテニス選手として年齢的にピークを越してからの復帰という大きな進路変更に至った真相を、同じ女性としてとても興味を惹かれます。実際に試合を目の前で観戦して、伊達選手の気迫を間近に感じ、さらにその思いを強くして帰って来ました。