2008/08/27

嘘つきました…

親友の一人、canaさんと会った時、「今、この本よんでるねーん」と見せてもらったのが、江國香織さんの『赤い長靴』。お互いに感想を伝え合いました。その後、自宅に帰ってコンピューターを開き、自分のblogに書き記してある感想文を探しました。読んだ直後に抱いた自分の感想に興味があったのです。隅々まで探したのですが、感想文はありません。「あれっ?」と思い、再度確かめましたが、やはりなく…。

実は…私…読んでいなかったのですね。

というわけで、私はcanaさんに知らずとは言え「嘘をつきました…」。そしてその上に!感想まで話していたのです!一体、あの時の私の感想は何だったのでしょうか…。全く、面目ない。そいうわけで、図書館でリクエストをして借り、読むに至りました。

一組の夫婦のお話でした。例によって江國香織式に、夫、妻、その両方の視点から世界は綴られ、物語が進みます。この夫婦、一言で表すなら”コミュニケーション不足の夫婦”。妻が当日の出来事ことを夫に話すも、夫は適当に返事をするのみ。会話は不正立。妻は一人で会話を完結することに。ではこの夫婦、上手くいっていないのかと言うとそうではなく、淡々と生活を営んでいます。夫は妻に、妻は夫に「自分は本当はこうなのにな…」とか、「こうして欲しいな…」など思いはあるものの、伝えず求めず自分の中に仕舞い込みます。過去には、妻が夫に”ちゃんと向き合って欲しい”旨、訴え続けたこともあったものの、今では妻は「夫がいない時のほうが夫を愛しいと感じる」と思い、「夫がいなくても生きていける」とまで考えるようになるのです。それでも夫婦は一緒に暮らしていくのですが…。

この本を読んで、夫婦にはそれぞれの夫婦のスタイルがあるのだということを再認識しました。私たち夫婦は互いに言葉で想いや考えを伝え合い、確認し合いながら進んでいくことを好しとしています。勿論、これが全てで最良の方法ではない、のでしょう。だからと言って『赤い長靴』に出てくる夫婦のあり方が好い、というわけでもない。結局、正しいあり方なんてなく、それぞれの夫婦が最も居心地の良い関係を作る様、努力するしかないのでしょうか。夫婦、一番少人数で、一番小さな社会の単位、奥深し…。

2008/08/25

間宮兄弟

『間宮兄弟』、江國香織さんの本のタイトルです。

江國香織さんの本をここ1年程で随分読んだつもりでいましたから、殆ど読んだかな…と思っていたのですが、まだまだ未読の物がありそうです。嬉しい限り。

さて、この『間宮兄弟』、同居している兄と弟の物語。兄弟のぞれぞれの私生活に登場する女性、その女性に関係する人たち、それぞれの人物の視点が入れ替わり立ち代りしながら物語が進んで行きました。”女性”と書きましたが、この物語に登場する女性は、兄弟にとっては知人以上、友達未満といった関係。兄弟揃ってお付き合いの願望はあるものの経験はなく、憧れつつも自信がなく…といった状態を抱えています。要するにパッとしない兄弟なのです。しかし、とても良い人柄の持ち主で、又、興味深い2人でもあります。

ある年の夏、そんな兄弟に2人の女性が関わってくるようになります。兄弟は喜んで、自宅に招いてお食事会をしたり、花火大会をします。そして女性が自宅来ることの華やかさや、自分達が上手に女性と接していることに満足します。一方、女性陣は誘われたから行ったものの、友達以上の関係は全くもって求めません。逆に『間宮兄弟』の生活スタイルを観て、自身の人生を振り返るきっかけを掴み、新しい一歩を踏み出していくのです。そうして最後には『間宮兄弟』からは離れていくのでした。

このように『間宮兄弟』の華やかだった一夏は終焉を向かえ、兄弟はまたしても自信を失い、「やっぱり兄弟2人で暮らすのが良い」という思いに行き着くのです。ある人の人生の一時期を駆け抜ける人々を描いた物語、駆け抜ける人、駆け抜けられた人、それぞれに自分と言う物を見つけているのかな…などと思いながら読みました。私もきっと、駆け抜けたり駆け抜けられたりしながら、今の自分になってきたのでしょうね。淡々としていて…、切なくて、そして興味深い一冊でした。

2008/08/24

炊き込みご飯

最近、TV離れの著しい私ですが、ニュースくらいは見た方が良いかと、洗濯等の家事をする間、可能な限りTVをつけておくように心がけています。

先日かかっていたTV番組で、出し汁についての特集を放映していました。昆布とカツオを使った出し汁についてだったのですが、出しをとった後の昆布やカツオをどうしているか…というところに焦点が当てられていました。常々、それらの出し殻を捨てるのにとても抵抗があり、なんとか使い道はないものか…と思っていた私、ついつい家事の手を止めて見入ってしまいました。そのTV番組によると、出しを取った後の昆布とカツオを炊き込みご飯に入れると美味しいとのことでした。作り方はいたって簡単!以下の通りです。

  1. お米2合を洗い、お釜に要れ、通常通り水を張る。
  2. 出しを取った後の昆布、カツオをそれぞれに取り出し、昆布は1㎝角位に、カツオは微塵切りにしておく。
  3. 人参、ごぼうは適当な大きさに切る。
  4. 2.3.と醤油大匙2を1.に入れ、通常通り炊く。
材料ですが、特別に買い揃えるのではなく、その日の冷蔵庫にあるもので十分間に合うと思います。私は作ろうと思った日にごぼうがありませんでしたから、代わりにエリンギを入れて炊きました。シーチキンや鶏肉でも大丈夫ではないでしょうか。又、こんにゃくを入れるのも良いかもしれません。色々とアレンジできて楽しい上に、簡単、そして何よりも美味しいのが嬉しいですね。ham君にも好評でしたので、また作りたいと思います。

大漁 8月14日(木)

ham 君と2人で敦賀まで釣りに行って来ました(左の写真は個人情報保護の為、色々と細工がしてあります!?)。私は小学生の頃、父親と一緒に琵琶湖や河川で釣 りを楽しんだ経験はありますが、海釣りにチャレンジする機会には恵まれませんでした。一方のham君は、愛媛の自宅が海から歩いて5分以内という恵まれた場所にあり、幼稚園の頃から『遊び=釣り』という生活をしていたそうです。高校を卒業して愛媛を離れてからというもの、海釣りから疎遠になったham君でしたが、「今年のお盆休みには久しぶりに釣りに行こうかな…」という思いに至ったようです。そいうわけで実家のお父さんから、かつてham君が愛用してい た道具を送ってもらい、2人で海釣りを楽しむことにしました。

当日は朝7時を目標に準備をし、高速道路にて敦賀まで行きました。先ずはイ ンターネットで下見済みの釣具屋さんにて、餌やその他もろもろの必要な物を購入しました。その後、飲み物や食べ物を調達しようと辺りにコンビニがないか探したのですが、一軒もその類のお店を見つけることが出来ませんでした。といういうわけで結局、JR敦賀駅前の平和堂まで足を伸ばすことになり、大きな タイムロスを強いられました。しかし、暑い夏の盛りですから、水分や食料は必須です。あちこち迷いながら…というのも、おでかけの醍醐味ということとしま しょう。

そんなわけで敦賀港に到着したのは既にお昼前、ランチを頬張りながら釣りをしている人を横目に、ham君がせっせと私の分も仕掛けを 作ってくれました。前述の通り、私にも釣りの経験はありましたが、湖や川での釣りと海釣りとでは、竿の長さに始まり、針や餌など仕掛けが全く異なる為、準備の仕方がさっぱりわかりません。一から十までham君にお任せでした。というか…『ゴカイ』という、ミミズに足が沢山生えたような生餌を針に付ける作業がどうしても受入れられず、餌のセットもham君よろしく!…という始末。

ham 君の作ってくれた仕掛けで釣りを始めて直ぐ、私の竿にヒキが!えいやぁ!とばかりに吊り上げると大きな魚が糸の先にぶら下がっていました。左の写真の魚が それで、『ボラ』という名前だそうです。魚の大きさがわかりやすいようにと、ham君が手を添えてくれました。最初の一匹がわりと大きなものだったので、 私はウキウキでしたがham君は消沈。私は知らなかったのですが、夏のボラは臭くて食べられないのだそうで(リリースしました…)、ham君は「幸先悪いな…」と思ったと、一日の 終わりに教えてくれました。その後、釣れたのは10cm-15cmのサヨリ、10cm程のタイ、3cm程のフグ、と何れも小物ばかり…。

敦賀港にて遅めのランチをパクついた後、『敦賀新港』というところに釣り場を変えました。そこではサヨリ(同じく10cm-15cm)の他、10cm程のアジが釣れました。私は段々と調子に乗って来て、なんとか大物を!と闘志を燃え滾らせ、釣りに没頭。しかし何とも…闘志というのは恐ろしいもの…。最後には竿がビヨョ~ンとしなり、釣り上げるのにタモが必要な程の大物釣りたさに!なんと!素手で『ゴカイ』を針に付けれるようになっていました!全く我ながらあっ ぱれ!です。しかし、この熱き思いは現実になる前に雷に打ち消され、足早に『敦賀新港』を後にせざるを得ない状態となったのでした。

その後、『リラ・ポート』という温泉施設にて一日の汗を流し、一路、家路へ…の前に、お魚をお土産に私の実家に寄りました。我が夫ham君が、「骨を取るのが面倒臭い」という(非常に子供染みた)理由から魚を倦厭しており、食卓に出してもあまり食べてくれませんので、魚好きの我が実家に引き取ってもらうことにしたのです。魚を置いて、ham君の好物のお肉をご馳走になって自宅に帰りました。

とても楽しく、又、新鮮な経験のできた一日でした!何方か海釣りに興味のある方、ご一緒しませんか!

8月14日の成果

気になる建物 Ⅱ

この建物は四条大橋の西側の袂に、堂々たる風格で建っています。
1926年の竣工当時は『矢尾政レストラン』として活躍していたようですが
現在は、『東華菜館』という中華料理のレストランが入っています。

写真にもありますが、夏場には京の風物詩でもある床を設けています。
随分と以前のことになりますが、私も一度訪れたことがあります。
テーブル席の床になっており、気軽に入って楽しむことができました。

さて、この建物の建築家は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏。
私が中学校3年生から高校3年生までを過ごした学校の創立者の一人です。
私はヴォーリズ先生の建物はとても好きですから
今後、時間を見つけて少しずつ観に行き
本blogにでご紹介できたらな…と思っています。

2008/08/22

8月13日(水)のこと

少々、日にちが前後します。

8月13日(水)、所用があり京都に行って来ました。ham君はお盆休み初日でしたが、私の用事に付き合って一緒に来てくれました。ham君、いつもいつも有難う!来てくれるだけでも感謝、感謝なのに…、もしも用事が早くに終わったら、ぜひとも”新京極お寺巡り”をしたい!と、お願いしておきました。そうしたら願いが通じたのか、思いのほか早くにフリーになることができました!ham君も鞄と靴を探したいと言っていましたので、四条界隈をブラブラしながら”新京極お寺巡り”を実行することにしました。

実は”新京極お寺巡り”、私にとってはこれが2回目のトライでした。去年の9月に一人でお参りしたことがありました。このときは『誓願寺』と『誠心院』、そして『蛸薬師堂』を訪れました。『誓願寺』と『蛸薬師堂』ではご朱印を頂くことができましたが、当時、『誠心院』は工事をしておられた為、お参りするだけにして帰って来ました。今回は、前回ご朱印をいただけなかった『誠心院』に加え、『善長寺』、『安養寺』、『西光寺』、『錦天満宮』、『染殿院』にお参りして来ました。

修学旅行で京都に行ったことのある方、観光で訪れた事のある方は知っておいでと思いますが、新京極と言えば、お土産やさんやショップが軒を連ねる繁華街!?ショッピングモール!?です。このワイワイ、ガヤガヤと人出の絶えない場所に、ひっそりと何件ものお寺が建ち並んでいます。調べたところによると、これらのお寺の歴史は、桃山は豊臣秀吉の時代にまで遡ることがわかりました。この時代、秀吉の都市改造政策によって寺町通りが作られ、そこに林立するお寺の境内が縁日などの会場として使われるようになったことから、寺町通りの周辺が発展するようになったのだそうです。

さて、今回私が訪れたお寺で(正確には寺社仏閣ですが…)、ご朱印をいただけたのは『錦天満宮』のみでした。『誠心院』、『善長寺』、『安養寺』、『西光寺』ではお堂が開いていなかったり、仏様に手を合わせることは叶っても、お寺の方が何方もいらっしゃらなかったり…で、頂戴することができませんでした。唯一、『染殿院』ではお寺の方とお話できましたが、ご朱印はされていませんでした。

錦天満宮の外観は左上の写真の通りで、頂いたご朱印は右のものです。菅原道真公が祭られている錦天満宮は、「知恵・学問・商売繁盛の神様」「招福・厄除け・災難除けの神様」として信仰を集めています。又、京都の方々には”錦の天神さん”として親しまれているようです。確かに私が新京極を通る度に、天神さんの前で手を合わせている地元の方を目にします。この境内には京の名水にも選ばれた『錦の水』が湧き出ており、自由にいただくことができます。その日、持ち歩いていたペットボトルが丁度カラッポになったところでしたので、横着にもボトル一杯のお水を頂戴しました。冷たくて美味しいお水でした。

去年の秋口に第1回を実施してから、アレよと言う間に1年を迎えようとしていたこの時期に再度行った”新京極お寺巡り”、ご朱印をいただけなかったところもありましたが、これで新京極にある寺社仏閣にはすべて足を運んだことになります。次はどこのお寺巡りをしようかな…。

2008/08/20

スイカ 

昨日(8月19日)に祖母に会いに行きました。
そうしたら、スイカを半分くれました。

有難いのですが…
どう見ても大き過ぎると思います。
さすがは華香ママの母、偉大です。

2008/08/19

延暦寺で聞いた音色

左の写真に写っているのは水琴窟です。水琴窟の神秘的な音色を聴いたのは初めてでした。もしかすると、過去に何度か体験しているのかもしれませんが、記憶 にはありません。本当に美しい音色ですね。

最初は、その音色を楽しんでいたのですが、暫くすると、この音はどうやって作られているのだろう…という疑問で 頭が一杯に。ham君に聞いてみるも、珍しく「知らない」との返答。そういうわけで自宅に帰ってから調べてみました。

私は、水琴窟の音色は自然に出来た空洞に、上にあつ手水鉢から水が滴り落ちる時に音が生まれ、これが反響するというものではないか、と推測していました。しかし、実は水琴窟は人工的なもので、日本庭園の装飾の一つなのだそうです。お恥ずかしながら知りませんでした。日本庭園の素晴らしさに改めて驚かされました。

Wikipediaで調べたところによると、手水鉢の下に小さな穴の開いた瓶が、逆さに伏せて埋められていて、底は粘土などで固めて水が溜まるように細工されているそうです。この地中にある瓶の小さな穴に、上に置かれている手水鉢から流れ落ち、そして、その時に発生する音が瓶の中で反響し、あたかも琴の音色のような涼やかで美しい音となり、我々の耳に届くのだそうです。地中に埋められた瓶の素材は、素焼きの陶器のものが水滴を作るのには適しているとのことですが、最近では金属製のものもあるそうです。私が気になったのは大きさなのですが、これは幅広く、深さは30cm-1m、直径は30cm-50cm程度、底の穴は2cm程度と書いてありました。

重ね重ね…お恥ずかしいのですが…、私にとって以上の構造の説明を、文字だけでイメージするのはとても困難でした。理解を深める為にWikipediaに載っていた図が大変役に立ちましたので、読み返した時の為の資料として、ここに載せておきたいと思います。

今回、初めて(記憶に残っている範囲では)水琴窟の音を聴き、心が洗われた様に感じましたし、又、日本の文化の奥深さにも改めて触れることが出来た様に思います。ぜひ、他の場所でも水琴窟の音色を楽しみたいと思っています。ham君!また機会を作って、水琴窟のある日本庭園に行こうね!

2008/08/17

『比叡山延暦寺』

『ガー デンミュージアム比叡』を訪れた後、世界文化遺産にも登録されている『比叡山延暦寺』を参拝しました。近くに住みながら初めての参拝、険しい山の中に広大 な敷地を誇るお寺には心底驚かされました。もちろん、最澄が開山した1200年前からは様相を変えて、現在では大きく、又、立派に発展しているので しょうが、ドライブウエイやロープウェイの無かったその時代に、この様な山奥に寺院を建てるとは並大抵の業ではなかっただろうと、思いを馳せずにはいら れませんでした。

『諸堂めぐり』と記されたパンフレットに『比叡山の教え』と題し、以下の言葉がありましたので、この場をお借りして皆さんとシェアしたいと思います。

1200 年前伝教大師最澄は、日本の国の安泰と国民の幸せを祈って日本人に合った仏教を比叡山に開きました。その教えの根本をなすものは、『個々が思いやりの心を 持って一隅を照らす人になる』すなわち、一人ひとりが相手の立場に立って考え、自分の出来ることを精一杯行うことが、周りが良くなっていくことにつながる と言うことです。後世、この様な教えに基づいて、様ざまな高僧が集い、特に鎌倉時代には、法然、栄西、親鸞、道元、日蓮などと言った祖師方が比叡山で修行 されました。

”一人ひとりが相手の立場に立って考え、自分の出来ることを精一杯行うことが、周りが良くなっていくことにつながる”

言葉にしてみると当然のことの様に思われ、又、簡単なことに聞こえてしまいがちですが、これらの言葉は非常に奥深く、実行するには相当な努力が必要であるこ とがわかります。私の場合では、日々刻々と過ぎ行く時間に任せて生活をしていると、何時しか”わかっている”と思っていた当たり前の考えを行使することに 疎かになり、自分のことだけであっぷあっぷしていることも多いのは見ての通り。

私は寺社仏閣、特にお寺参り…と言うか、むしろ…巡り!?をするのが好きです。深閑とした空気の中、ご本尊を前に手を合わせていると、雑多な日々の活動から開放されている様に感じ、又、自分のスタートラインに立ち戻れる気がするのですが…、些か言い過ぎでしょうか…。とにかく心が落ち着き、今回の様に、普段の自分のを振り返るきっかけを与えていただいていることは確かです。

とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。ham君、お付き合い有難う。

今回、頂いたご朱印、達筆です

2008/08/16

『ガーデンミュージアム比叡』

入場時に頂いたパンフレットによると、この庭園美術館は比叡山の山頂840mに、フランス印象派画家の作品をモチーフとし、造られたものだそうです。季節毎に咲き誇る花々やハーブ類の中に、モネ、ルノワール、ゴッホなどの名画のレプリカが展示されています。また、庭園の中にはカフェやショップ、体験工房などの施 設も取り揃えられていました。

軽めのブランチを取っただけで自宅を出てきた私たち、長い長いドライブウエイを上り終え、先ずは『カフェ・ ド・パリ』に直行、そして、それぞれにパスタとパンをいただきました。窓の外に見える色取り取りの薔薇や、琵琶湖を眺めながらの遅めのランチはとても気分が良かったです。ところが、カフェにいる人々の中には、せっかくの美しい風景に目を向けることもなく、携帯電話のTV機能を使って、オリンピックの中継を見ている方もおられました。楽しみ方は人それぞれですが、私は、なんだか寂しい気持ちになりました。

『ガー デンミュージアム比叡』に来るにあたり、楽しみにしていたことの一つがローズガーデンの散策でした。そして今回はここで新しい発見をしました。ham君がしきりに花々の写真を撮っていたので、「ham君にとって”これぞ薔薇”と思う花はこの中にある?」と聞いて見ると、ham君は右の薔薇を指差しました。一方で、私の思い描いている薔薇のイメージは左の写真のような ものです。今回は残念ながら色までを選ぶことができませんで、花の形のみで比べ合ったのですが、2人の中にあるイメージがこんなに異なるとは驚きでした。 私のイメージは、薔薇の花びらは少々開き気味、もしくはまだまだ蕾の風情を残しつつある感じであるのに対して、ham君の場合は花びらを大きく広げてい るものを、薔薇のイメージとし て心に持っていました。一緒に時を過ごすようになって8年目を迎えた私たち、二人の間でのコミュニケーションを大切に考え、なるべく言葉で伝え合おうと努力を しているにもかかわらず、”薔薇”という一つの対象へのイメージがこんなにも大きく違うとは、全くもって新しい発見でした。また同時に、驚きでもあり、2 人で人生を共有していくことの醍醐味でもあるのかな…などと、まだまだ”ひよっこ夫婦”の妻なりに考えました。

さて、このような薔薇談義を醸した後に、漸く2人庭園一周ツアーを実施しました。山頂ということで、涼を大きく期待していた我が夫ham君でしたが、残念ながら下界よりは若干涼しいような気がする程度という現実に、少々!?いや、かなり!?うなだれながらも、花々は楽しんでいたようです。私はと言えば、来たかった『ガーデンミュージアム比叡』に来られた嬉しさと、沢山の美しい花々に囲まれている幸せに浸っていました。

『睡蓮の庭』はモネらが思い描いた日本風の庭園の再現

再現の世界と知りつつ、モネのイメージの中に引き込まれる気分でした

モネがジヴェルニーに作った自宅庭園をモチーフにしているのだそう
色取り取りの花が咲き乱れ、本当に美しく、心豊かになる一角でした

かなり以前より、行きたいと思い続けていた『ガーデンミュージアム比叡』、今回漸く願いが叶い、本当に嬉しかったし、素敵なひと時を過ごすことができました。ham君、連れてきてくれてありがとう!

願いが叶う 8月10日(日) 

私はPC上に「akouの行きたいところリスト」なるものを作っているのですが、その中でも随分前から「行きたい!」と思っていたところがありました。そ れが比叡山にある『ガーデンミュージアム比叡』と『延暦寺』です。8月10日(日)、ham君が「akouが行きたいと言っていた『ガーデンミュージアム 比叡』と『延暦寺』に行こうか…」と提案してくれ、本当に長い年月を経て漸く願いが叶いました。本当に嬉しい限りでした。ham君、ありがとう。この日の ”おでかけ”について、少しずつupしていきたいと思います。

『ガーデンミュージアム比叡』から琵琶湖を眺める

2008/08/12

”ヨーヨー釣り大会”

先日、Mおばちゃん(華香ママの双子の妹)宅に、従姉妹のtomo親子を訪ねて行きました。お盆ですから、可愛いAちゃんとMちゃんを連れて帰省して来ているのです。tomoの姉で私の従姉妹のAちゃんは所用があり、残念ながら会うことは出来ませんでしたが、Aちゃん娘のNちゃんは、「私がいないと始まらない!」と言わんばかりに、一人でMおばちゃん宅に泊りがけで来ていました。…というわけで、Mおばちゃん邸にはちびっ子が3人、それはそれは賑やかこの上なく”びっくり!”な状況となっておりました。

以前にも書いたことがあるのですが、Mおばちゃん家族は私にとっては、とても大切な存在です。Mおばちゃんは母親同様に、いとこのAちゃん、tomo、Yちゃんは兄弟姉妹同様の存在と言っても過言ではありません。ですから、Aちゃんとtomoの子供は、私にとっては従姉妹の子供という位置付けになるのですが、どうもそれ以上に近しく感じてしまい、可愛くて可愛くて仕方がないのです。それには、華香ママとMおばちゃんが一卵性双生児だということが大きく関係していると思われます。

さて、この日、Mおばちゃん宅では”ヨーヨー釣り大会”が行われていました。Mおばちゃんが、「私はこの子たちに、楽しい思い出をいっぱい作ってあげたくて…」と、本格的なヨーヨー釣りのセットを買って来て、自宅にて”ヨーヨー釣り大会”を開催していたのでした。

私はちびっ子たちにとって何故か同格の存在として位置付けられています。ですからもちろん、今回の”ヨーヨー釣り大会”でも、一緒になって真剣に遊ぶことを要求されました。そして靴下を水に濡らすことに…。この様に楽しく遊ばせて頂いたお陰で、またしても従姉妹のtomoと、ゆっくり喋ることはできませんでしたが…。

思いっきり遊んだ後、私が「そろそろ帰るわ…」というと、可愛いNちゃんとAちゃん、とっても大事にしていたヨーヨーを数個と、これを釣る道具を数個、私に手渡し、「今日はham君が来ていなかったから、家に帰ってham君と一緒に遊んでな!」とお土産に渡してくれました。感激です。

そういうわけで、次の日の朝、我が家で一番大きい”水を溜められる容器”であるバケツに水をはり、右上の写真の様に風船を浮かべました。私と同じように、子供たちの可愛らしいお土産に感動したham君、左の写真でお分かりいただけるかと思いますが、早速プチ”ヨーヨー釣り大会”を楽しんでいました。

おねだり 8月3日(日)

ham君の普段使いの鞄に穴が開き、そろそろ買い替えを考えないと…と思い始めてからだいぶ日にちが経ちました。しかし、なかなかham君のお眼鏡に叶うものが見つからず、鞄の穴は成長する一方!?ということで、この日は再度、あちこちのデパートやショップを見て回りました。かなり気合を入れて方々を見て回ったのにもかかわらず、ham君の心を射止める物は見つからず、鞄探しは更に続く…という悲しい結果に終わりました。

ところが、私はコレッというものを見つけてしまい…、ham君におねだりをして買ってもらいました!

左の写真のネコさんがソレです。コレ、つぼ押しなのです。赤い矢印のところが袋状になっており、そこに指を入れます。そして首筋などを指圧すると、裏側にくっ付いている、水色の”にくきゅう”をイメージしたと思われるイボイボが心地よくマッサージ!首筋の凝りを解してくれるという大変素晴らしいグッズなのです!何と言っても、可愛らしい!ところが何より気に入りました!見ているだけでも和みます。

ham君、買ってくれてありがとう!

2008/08/05

ミステリィ・ドライブ 8月2日(土)

ham君が某県立図書館から借りていた本の返却期限が随分と過ぎてしまい、昼間にカウンターに返しに行く勇気も度胸も消え失せてしまった8月2日(土)、こっそり夜にブックポストへ返却に行くことになりました(某県立図書館さん、本当にごめんなさい)。真っ暗な駐車場に車を停め、ヒタヒタ歩いて無事に本を返した後、家路へと向かっていると思いきや、なんだかいつもと違う道を通っているような…。方向感覚に非常に乏しい私、

「あれ?これって家に帰る道順?」

と、聞いてみると…、

「違うよ」

と、あっさりham君。

「さっきakouがどこか遠くに行きたいなー、と言っていたから♪」

と、少々ウキウキしてham君が答えました。

そうでした!ワタクシ、確かに「どこか遠くに行きたいね!『かむる~ぷす』に行きたい!」などと、図書館へ向かう道すがら話していたのでした。私の願いを何とか叶えようとham君、さすがに『かむる~ぷす』は遠く無理と判断したようでしたが、ドライブに連れて行ってくれたのでした。

車を走らせること数十分、どうやら京都方面へ向かっているらしいということがわかりました。そして道沿いに『将軍塚』の看板が!そう、この『将軍塚』、京都のデートスポットとして人気が高い夜景の美しい場所。私は未だ機会に恵まれず行ったことがありませんでしたから、ham君が連れて行ってくれるものと確信し心躍らせていると、ham君は『将軍塚→』の看板をあっさりスルー。

「あれ?『将軍塚』に行くんじゃなくて?」

と、尋ねてみた私…、

「俺、そんなトコロ知らないよっ!」

と、ham君即答。その直後に…、

「でも、そう言えば何か聞いたことあるなぁ…」

と言ってはくれたものの、立ち寄る気配ナシ!そこで、私が行きたい意向を強く示し、帰り道に行ってみることにしました。暫し京都の街中をドライブした後、お待ちかねの『将軍塚』へ…。

ところが…。それらしき道に入るも、うねうねとした山道がひたすら続く一方、一向に『将軍塚』の標識は見つかりません。それどころか真っ暗闇の道端には、お墓がズラリ並んだ場所や(まあ、天台宗青蓮院門跡ですから仕方ないのかもしれませんが…)、何故かパトカーが停車していたり、如何にも”走りに来ました”風の車が行き来しているなど、心細さばかりが募る一方。そうこうしているうちに山道を下りきり、普通の道路に合流、結局『将軍塚』debutは叶わず岐路に着くこととなりました。

しかし!暫し日常を忘れて楽しいドライブでした!ありがとう、ham君。でも、いつかは『将軍塚』に行こうね!

2008/08/04

勉強になりました。

久しぶりに”赤い表紙の本”を手にしました。最近では小説を読むことが主でしたから、新書からはトーンと離れておりました。

かつて自分が暮らした国について、あまりにも無知であることに気が付き、少しずつでも本を読んで勉強しようと思い始めたのは随分前ですが、実際に実行に移したのは去年の暮れでした。それからボチボチとスイスに関する本を読むことを心がけ、今回の『スイスを愛した人びと』で漸く3冊を数えることとなりました。…他の小説などに比べたら少な過ぎるのは言うまでもありません。

本書は幾つかの章に分かれており、章毎にスイスと関わりの深い人物について説明してあります。チューリッヒに住んでいた頃も、子供なりにではありましたが、レーニンが亡命していたことや、アインシュタインが私達家族の住まいから目と鼻の先の大学に在籍していたことなど、聞き知っていました。しかし当時は事実しか知らなかった為、今回、本書を読んで大まかではありましたが概要を把握することは出来たと思います。そういう意味では有意義な一冊でした。

次回、スイス本をご紹介できるのはいつになるでしょう…。

ノリピーちゃんから借りた本

先々週だったでしょうか、ノリピーちゃんから本を借りました。そして、先週の初めに読みました。『余命1ヶ月の花嫁』、タイトルは知っていましたが、内容は詳しく知りませんでした。

去年、最後まで病と闘いつつも懸命に生きようと努力し、この世を去った祖父、彼のことを思い出さずに本書を読むことは不可能でした。この本の主人公長島千恵さんは、自身の余命を聞かない選択をされました。そして、最後まで生きることに積極的に取り組まれました。私の祖父は余命を聞きました。そして、残り少ない命と知りつつも、前向きに生きる道を選びました。

もしも、私に同様の事態が起こったならば、どのような選択をするのだろうか…、この本を読んでいる間中、その思いが常に頭の中にありました。

人は誰しも生まれた瞬間から、死に向かって生きていることには違いありません。しかし、その時がいつであるのか、どのように迎えるのか、それを知りません。だから、自分と死はかけ離れた存在だと錯覚することもあると思います。本当はいつその瞬間がやってきてもおかしくないのに…。

もしも、今、私が体に何らかの不具合を来たし、治る見込みが無い状況になったならば…、非常に怖いですが予後についての説明を希望すると思います。何も思い残すことなく、やりたいことを全てやり遂げて死を迎えることは、例え大往生と呼ばれる死であっても不可能だとは思います。しかし、それでも死ぬまでは生きているわけですから、自分らしく時を過ごしたいと思います。それがこの世に生を受けた者の勤めではないかと思うのです。そういう意味で(こんなことを私が言うのはおこがましいのは承知ですが…)、長島千恵さんは告知は受けられませんでしたが(受けずとも自身の寿命はわかっておられたと想像しますが…)、人間としての勤めをしっかりと果たされたと、又、価値のある人生を生きられたと感じました。

2008/08/03

先週末に完成していました!

実は先週末に完成していたのですが、upするのが今日になってしまいました。

初めてIKEAポートアイランドに行き”結果的に”下見をして来たのが4月の連休、そして購入を目的に再度出かけて行ったのが6月、漸く商品を手にし組み立てを始めたのが7月20日(日)。なんと、組み立て開始まで3ヶ月もかかっていたのですね!

それなのに!待ちに待った7月20日(日)、後もう少しで組み立ても終わり完成間近!という時になって、ネジ釘が1本足りないことが発覚!それがドアの部品だったことから、一つだけドアを組み立てることが出来ず、ひとまず終了せざるを得ないというハプニングに行き当たりました。IKEAに連絡を取り、部品を送って貰えるように手配をしたものの、その日のうちに組み立てが終了すると信じていた我々二人、その落胆振りといったらありませんでした。

足りなかったネジ釘1本は、無事に7月22日(火)に届いたのですが、平日でしたから組み立ては週末までお預けに…。そして漸く、本当に漸く、7月27日(日)にメデタク完成したのでした!本当に嬉しかったです。現在、少しずつ棚の中身を入れていく作業をしていますが、この際ですから荷物の整頓をしつつ行っていますので、意外と時間がかかり、未だ全部の棚は埋まっていません。楽しみながらしていきたいと思います。