2007/09/23

おでかけの合間 

最近、旅行やらおでかけネタが多い私のblog。だからと言って、毎日出かけているわけではなく、その谷間の日々には自宅でのんびり家事をしながら、読書などしています。最近読んだ3冊をupします。

先ずは『横浜殺人事件』。「赤い靴を履いていた女の子」と「青い眼をしたお人形」、歴史的背景を織り交ぜながら進んでいくストーリー、自然と引き込まれていきました。作者、内田氏のあとがきで、「この小説を読んだら、きっと横浜に行きたくなるでしょう」とありましたが、本当に行きたくなりました。横浜には過去に二度訪れたことがありますが、中華街とランドマークタワーを観光したのみで、小説に出てきた外国人墓地などには行っていません。機会があれば是非、行きたいですね。


志摩半島殺人事件』。伊勢志摩には過去に三度行ったことがありますから、描写されている景色を思い出しながら読むことができました。ham君に言わすと、「終り方がスッキリしない」とのこの一冊。犯人が罪を償うという結末が書かれていなかったことがその理由のようでした。確かに、そういう意味ではスッキリしない結末と言えます。しかし「罪を憎んで人を憎まず」ベースの「浅見光彦シリーズ」、そういう意味では、究極の終り方だったのかも…などとも思いました。


「これは普段のとはちょっと違うよ」とham君に聞かされていた一冊、『終幕のない殺人』。「旅情ミステリー」を売りにしている内田氏には珍しく、密室ものでした。内田氏曰く、「こういうのも書けることを証明したかった」とのこと。「どんなスタイルのものも書けるのが本物の推理小説家だ」と。なるほど…。「罪を憎んで人を憎まず」という持ち味のスタイルは崩さない、しかし新鮮さのある、とても面白い一冊でした。

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