2008/05/07

星野道夫の仕事 第2巻 北極圏の生命

自然との共存、などという言葉をよく耳にしますが、我々は日常生活の中で、一体どれ程に自然と共存して生きているのだろうか、と我を振り返ってしまいます。北極圏の大地では、ホッキョクグマ、アザラシ、カリブー、鯨、そしてイヌイット、それぞれがお互いの命をめぐり巡って生きているのです。ホッキョクグマに襲われたカリブーは、やられまいと必死になって逃げるけれども、その最後には達観したように、その生命を差し出すかのようにして死の瞬間を迎えるのだそうです。形態は変わっても、何らかの形で北極圏で根付いていく生命たち。まさに弱肉強食、食物連鎖の世界が今現在も存在しているのです。確か…(正確でなくて申し訳ないのですが)、自分の住む世界と異なる世界が地球上には存在する、それを知っている余裕を持っていたい、というような内容の言葉を星野道夫氏が何れかのエッセイに残されています。心を洗われます。

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