前回sotamannとお食事をした時、「趣味って何よ!?」という話になりました。どうしてその様な話になったのかというと、私がsotamannに「趣味って一体何ですか?」という疑問をぶつけたからなのですが、その疑問の発端は、私が大学生だった頃の英語のクラスでの出来事に遡ります。
ある日、私の選択していた英語のクラスで、「他者の趣味について聞く」という内容の授業がありました。その授業にて先生(アメリカ人)は、「読書と答えるのは無し」と仰ったのです。つまり、「What is your hobby?」、「My hobby is reading.」というやり取りはご法度というのです(因みにお断りしておきますがICUでの英語の授業ではなく、私がその次に行った大学での英語のクラスでの話です。大学での英語がこのレベルとは誠にショックを受けたのを思い出します)。その時、私は何と理不尽な!と思いました。そして、「私は本当に読書が好きで、読書は私の趣味の一つに数えられると思うのだけど…」と先生に進言しました。そうしたら先生は、「日本人は皆、読書が趣味だと言うから、このクラスでは認めない」と言われました。
そのクラスは一般教養の単位を取得するものでしたから、「単位が取れたらそれでいい」という気持ちで授業に臨んでいた学生も少なくなく、「My hobby is reading.」という紋切り型の回答で、その場を凌ぐ学生が多かったのも事実でしたから、先生の仰りたい意味もわからないではありませんでした。
しかし私は先生の仰った「日本人」という括りに、「そうか?そうなのか?」と思いのほか大きく反応してしまいました。もちろん、先生には大意はなかったかもしれません。
確かに、私が見てきた範囲での外国の方々の余暇の過ごし方、自身を如何に楽しませるかという能力には驚かされるものがありました。それに比べると、例えば退職後にすることがなく急に老け込んだとか、休日は自宅でゴロゴロしているなどという話を頻繁に耳にするこの国の人々は、余暇の過ごし方があまり上手ではないのかもしれません。ですから、「趣味は何?」と聞かれて(What is your hobby?という会話を実践で使うかは別として)「○○です」と明快に答えられる人も少ないのかもしれません。
そんなこんなで、この英語のクラスを経た後というもの、私は突然に自分の「趣味」にも自信を失ってしまい、履歴書の「趣味」の欄を埋める際に異常に時間をかけて考えるなど、ウッスラと後遺症を引き摺っていたわけです。そして、「趣味っていったい何処まで窮めたら趣味やねーん!」という疑問を抱き続けていたのです。
前置きが長くなりましたが…。sotamannに「趣味って何よ!?」と聞いた時のsotamannの答え、趣味の定義は、「その分野で詳しい人(たぶんマニアとかオタクとか)と語れる物事」とのことでした。「なるほど…」と思いました。因みに、Yahoo!の辞書には「 仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄」とあり、Wikipediaには「人間が自由時間(生理的必要時間と労働時間を除いた時間、余暇
)に、好んで習慣的に繰り返しおこなう事柄やその対象のこと。道楽
ないしホビー
(英:hobby)」とありました。
そこで、私にとって趣味とはどういうものだろう、と考えてみました。Yahoo!の辞書の内容では「楽しみにしている事柄」とありますが、これでは、例えば一過性の物事でも良いことになり、何でもありになってしまいますから、むやみやたらに趣味が増える可能性を内包します。そこで、Wikipediaの「習慣的に繰り返しおこなう」というのは重要であると思いました。物事を「習慣的に繰り返しおこなえ」ば、人間は知らず知らずその物事を学習するでしょうが、私は欲張りなもので、できれば自分が学習、或いは習得したということを実感したいと思ってします。それがsotamannの言うところの「語る」ということなのかと思います。「語れるかどうか」、つまり、知識として自身の中に積み重ねていないと「語れ」ないですから。
などなど、考えているうちに記事はどんどん長くなっていくのですが…後もう少し。このblogを初めてもう直ぐ2年になります。「Categories」という欄を設け、記事を仕分けしていくことで、徐々に自身の「習慣的に繰り返し楽しんでいること」が明らかになってきたように思います。そして、それを記事に明文化し「語る」こともしてたつもりでです。今後は履歴書の「趣味」の欄を埋めるのに悩むこともなさそうですし、もしも、もう一度あの英語の授業に出ることができたのなら、一人で何時間でも「私の趣味は…」と語れそうな気がします。
しかし、ここに来て新たな問題が発生しているのも、また、事実です。「Categories」のみでは、私が「習慣的に繰り返し楽しんでいること」を「記録した内容=積み重ねたものたち)」を上手く分類できないのです。そこで最近、ホームページの作成に若干、心惹かれています。