2009/11/24

読んでみた

興味があって読んでみました。翻訳の歴史から現場の様子まで系統的に書かれてあり、翻訳という職種を詳しく知りたくて読んだ私にとっては、まさにもってこいの本だったと言えます。翻訳と一言に言っても色々な分野がありますが、この本では産業翻訳に焦点を絞って書かれていました。言語とは=文化と言ってもよいほどにその国の習慣や民族性を反映するものだと思っています。その言語を異なるものに置き換えることが翻訳ならば、翻訳者は文化の橋渡しをしていることになると常々思ってきました。この本では意訳という内容でこれらを説明していたと思いますが、ただ字面を置き換えるのではなく○○語で書くとしたらどうかということを念頭に置き、内容を学び伝えることこそが翻訳なのだと。非常に魅力的な職業だと再確認したと同時に、なんと過酷な職業かと改めて感じました。

5 件のコメント:

6ch さんのコメント...

しばらく前から自分の仕事に関係する分野の翻訳に興味を持ってて、たまたま出版社の方とお話をする機会があったんだけど、翻訳ものは出版社としてはかなりのギャンブルなんだってー。豆知識。

akou さんのコメント...

>6ch君
ギャンブル!?そうなんだ。どうしてだろう…。外国のメソッドがそのまま日本では実践できないからかな。理論が日本の文化に馴染まないからとかかな。

6ch さんのコメント...

そういう学術的・臨床的な理由ではないらしいよ。

翻訳に先立って、まずは日本での訳本の出版社が、翻訳が本当に仕上がるか、本が売れるかどうかも分からない状態で、版元(海外の)に数十万円の印税を先払いしなきゃいけないんだって。

で、無事本ができあがったとしても、売れるかどうかは未知数。本の内容はもちろん、訳の読みやすさやなんかもあるし、しかも売れたとしても訳者が複数いたらその上がりを分配しなきゃなんないから、大きいところならいざ知らず、中小の出版社としてはほんとに賭けらしい。

でも面白そうだからやってみたいんだよね、翻訳。どうですか、ご主人も一緒に…翻訳者集団"NMR"とか(笑

akou さんのコメント...

>6ch君
なるほど、そういう仕組みになっているんだ!

そうそう”主人”が”NMR”って何?って呟いてました。

6ch さんのコメント...

...Nakid Mole Rat.... ;-)