2009/01/19

かまくら #1 多治見修道院

我が家の年中行事となっている「かむる~ぷす」の「かまくら作り」、もちろん今年も参加させていただきました。過去の我が家のアルバムを調べたところ、私たちが始めて参加させていただいたのが2005年でしたから、今年で5回を数えることとなりました。私にとって「かむる~ぷす」は言葉で言い表すことが出来ないくらい大切な場所。今回、1年ぶりに「かむる~ぷす」の玄関に入り、思わず口を衝いて出た言葉が「ただいま」でした。

「かむる~ぷす」に辿り着くまでには、長い長い自動車の旅が待っています。今年は、昨年末に装着したETCの料金割引を活用する為、2回、高速道路から降りる必要がありました。そこで「どうせ降りるなら、何か面白いことはないかしら…」と、長距離移動の合間を楽しむ計画を練ることになりました。そして見つけたのが、『神言会 多治見修道院』。調べたところ、見学も可能とのこと。満場一致!?で予定が決定したのでした。

『神言会 多治見修道院』は1930年(昭和5年)、カトリック神言修道会宣教師モール神父によって建てられました。修道生活と邦人会員の養成を目的とし、日本管区の中央修道院として位置付けられ、最初の30年間は日本での神言修道会の本拠地としての機能を果たしていました。修道院の敷地内の墓地にも何人もの外国の方の名前が見られましたが、当時は海外からも大勢の宣教師の方々が布教の為に派遣されており、修道生活を送る傍ら日本語の勉強をされていました。その後、神言会は布教活動を拡大し南山大学を設立、活動の拠点は名古屋へと移されていきました。『神言会 多治見修道院』は現在では、南山大学の神学生が1年間の修練をする場所として使われています。

我々が訪れた日、『多治見修道院』内にある『カトリック多治見教会』では、結婚式が執り行われていました。本教会は『神言会 多治見修道院』の開院時から修道院内にありましたが、一時は別の住所に移転。再び本修道院内に戻ってきたのは1978年のこと。その後は、修道院の聖堂と一部施設を使用し、市民に開かれた教会として親しまれているようです。この日も、カトリック教徒ではないカップルの結婚式でした。結婚式が行われている間は、教会内を見学できませんでしたから、修道院の敷地内にある葡萄畑を散策しました。『多治見修道院』では1933年から、地下室でワインが造られています。ワインの輸入ができなくなった第二次世界大戦中とその後暫くは、日本全国の教会で多治見修道院のミサ用ワインが使われていました。その歴史あるブドウ畑は一面に広がっていました。夏には全体が緑色の葉っぱで覆われ、さぞかし美しいことだろうと想像を掻き立てられました。そして、葡萄の葉っぱでできたアーチの下を歩いてみたいものだと思いました。

結婚式が終わったのを見計らい、『カトリック多治見教会』を見学させていただきました。美しいステンドグラスの窓から入る光が照らしていたものは、イエス様の一生を壁に描いた絵の数々でした。絵毎に仕切りが作られ空間が設けてありました。また、椅子も容易されていました。教会の正面には高く弧を描いたドームがあり、その真ん中には平和の象徴である鳩が飛んでいました。木造建築のカトリック教会を見せてもらったのは今回が初めてでした。重厚感溢れる石造りの教会とは全く異なる印象を受けました。和洋双方の文化を感じるとでも言うのでしょうか、エキゾチックな空気が流れているように思いました。『多治見修道院』内には日本庭園が存在しますが、これを合わせて考えると、ここにいらっしゃった海外からの神父様や修道士さん達は、自国の宗教を広めようとすると同時に、日本の文化にも触れようと努力して下さったのでは…と思いました。

ETC割引を思う存分活用しよう!という目論見が無ければ立ち寄ることのなかった『神言会 多治見修道院』、これも一つの巡り合わせと呼んで良いのでしょうか。そこはかとなく漂うみみっちい空気が気にならないわけではありませんが、多治見インターチェンジで降りて、我々が非常に有意義な時間を過ごせたことは間違いありません。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お久しぶりです。
mixiメールありがとうございました。

かまくらのブログがアップされるの楽しみ~と思っていたので、まず多治見と聞いて・・・・
ちょっと反応してしまいました。

学生時代にお付き合いしていた人の実家が多治見だったので(苦笑)。
でも一度も行くことが無かったです。。

彼のご両親にお会いしたのも、彼の結婚式の時でしたから・・なんてちょっと懐かしい気分になりましたー。

いい所だったんですね。

一度多治見に行ってみたくなりました。

akou さんのコメント...

>kovaちゃん
お久しぶりです!

かまくらのレポート、楽しみにしていてくれたなんて!嬉しい限りです♪

しかし、そう!先ずは多治見です。しかし…そんなに思い出ある響きの「多治見」だったとは。

私たちは、「ETCの割引の為」と言う理由がなければ、もしかすると一生行かなかった場所かもしれません。そう思うと、多治見修道院との出会いは貴重でしたね。