手に入れたのは発売日(2008年2月28日)だったのにも関わらず、「浅見光彦シリーズ読破」という目標を自身に課していた為、読むのが先延ばしになっていた小説です。その目標の合間に読めば良いものの、同じジャンルの本を平行して読むのはなんだか勿体無く思えて、今日まで大切に取って置いたというわけです。
実はこの小説、なんと!私の大切な友人の一人、irisjentaちゃん(北国交差点便り)が翻訳しているのです!irisjentaちゃん読むのが遅くなってしまってごめんなさいね…。
感想は月並みですが、先ずは一言、面白い!ノルウェー人の作家トム・エーゲラン氏の作品とあって、ノルウェーが舞台のお話でした。登場人物もノルウェー人、チェチェン人、ロシア人と国際色豊か、普段は耳慣れない名前が多く、最初は登場人物を把握するのに手惑いましたが、それも数分、すぐにストーリーに飲み込まれていきました。又、読み始めの頃は、「irisjentaちゃんらしい日本語の使い方だなぁ…」と日本語の巧みさに関心しすることもしばしばでしたが、これも数分…。訳の自然さ故、あっと言う間に「テロリストが立てこもるTV局のスタジオの中」に引き込まれて行きました。
読書が大好きな私ですが、最近では日本人の書いたものを読むことが殆どでした。ですから、本当に久しぶりに外国発の本を読む機会を頂きました。ロシア、チェチェンの社会的背景、そして”テロリストによる立てこもり”との設定、まさに世界規模で問題となっている内容が小説化されており、フィクションとしての面白さだけにとどまらず、普段はニュースで見聞きする内容を、より身近な物事として考えるきっかけともなりました。ロシア、チェチェンというと、日本に住んでいるとついつい遠い場所での話に感じてしまいますが、ノルウェーにとっては地続きの国々の問題であり、直接自国にも影響してくるものなのだということを実感しました。広い視野と見聞を持つことの大切さを改めて感じましたし、最近、私自身のアンテナの高さが少々足りなかったかな…と少々自らを省みていました。
irisjentaちゃん、素晴らしい訳で面白い小説を日本に紹介してくれて、本当にありがとうございます!ストーリーを楽しみつつも、いろんなことを考えさせられた貴重な本でした!
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