2009/01/13
年末 金沢旅行 #2 『武家屋敷』
長町武家屋敷を訪れました。ビルが立ち並ぶ大通りから、ちょこっと裏に入ったところに広がる武家屋敷群。そこは、まさに江戸時代。現在では当時からの建物は殆ど残っていないとのことですが、何れの住宅も景観維持を心がけておられ、美しい町並みが表現されていました。
これらの武家屋敷群の中の『野村家跡』を訪れました。野村家は前田家の直臣として従った野村伝兵衛信貞の時代から、十一代に渡り明治四年の廃藩置県まで至っ た由緒のある家柄。その野村家も武士制度崩壊後、幾度か住人が変わり、昭和初期には傑商久保彦兵衛が、藩主を招いた豪邸の一部である謁見の間を移転し、現 在の『野村家跡』に至っています。
謁見の間は簡素な印象でした。しかし、縁側から見える内庭が、まるで兼六園を小さくしたようなものだったりと、趣向が凝らされており、見ている者の目を楽しませてくれまし た。この謁見の間を見学中、私の心をくすぐったのが「武者隠しの間」。畳一畳だったか、二畳だったかの狭い部屋で、謁見の際には藩主を守る為、お付の者が 控えていたのだそうです。そこの間に通じる襖には見事な絵が描かれており、カモフラージュしていました。
このお屋敷には別棟があります。 現在は渡り廊下が設置されていますが、嘗ては一旦外に出ての移動が必要だったのではないでしょうか。その別棟の二階はお茶室になっていました。ここもシン プルなお部屋でしたが、窓からは内庭を展望することができました。とても贅沢な造りになっていました。自然を感じながら住まう、このスタイルは安藤忠雄氏 の建築を彷彿とさせました。
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