
もちろん、瀬戸内寂聴さんは知っていましたし、その波乱に満ちた人生にも多少の見聞はありました。しかし、ご本人の口をついて出てくる言葉を聴いているうちに、一度、著書を読んでみようかな…と思うに至ったわけです。
そこで、図書館の棚に並ぶ書籍の中で、先ずは一番薄い一冊をと思い、手に取ったのがコレでした。良い選択だったのかどうかはわかりません。
既に現物は図書館に返却しましたので、記憶だけで書いているのですが、この本は確か3章に別れていて、内、最初の2章は小説、最後の章はエッセイでした。小説の方は両者とも不倫の恋愛を描いたものでした。最後のエッセイでは瀬戸内寂聴さんは、障壁が大きいほど恋愛は燃えるというようなことを言っておられた他、それを超えると二人の関係はある種の「ヒューマニズム「、「慈悲だったか慈愛」だったかに変化していくのだろう、ということを仰っていたと思います。
恋愛を経て結婚して、お互いに長く一緒にいると、二人の関係はどんなふうになっていくのかな…、というのは最近漠然と思っていたので、「ヒューマニズム」「慈悲」「慈愛」というところには興味を持ちました。「興味」、というよりはむしろ「どういうことなんだろう」という疑問と言った方が、正しく私の思いを表現できるかもしれません。夫婦の数だけ、その関係も様々なわけで、コレというものはないのだろうとは思いますが、一つの考えとしてもう少し詳しく知りたいな、と思いました。
純粋な恋の物語から打って変わって、大人の恋愛の物語でした。
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