2009/06/01

初めての気持ち

先日、誕生日を迎えました。今まで私は、年齢を重ねることに対して抵抗を感じたことはありませんでした。むしろ誕生日を迎えるごとに、新しい一年はどんな年になるのだろうと心躍らせてきました。勿論、欲を言えば皺やシミ・そばかすは増えて欲しくないし、いつまでも若々しく瑞々しくいたいと思います。ただし、これには限界があるのはご承知の通り。人間、生まれてきたからには年を取り、老化していくのは当たり前。これに抗える人はいません。ならば、より良く年を取っていきたい。年相応に、その時々のベストを生きられたらどんなに良いだろうと思ってきました。ところが今年、誕生日を迎えたその瞬間、今までに感じたことのない憂鬱な気持ちが押し寄せてきました。また一つ年を取り、30代は半ばに差し掛かるけれども、私には満足に「コレ」と言えるものが何もない…。そんな状態で時間だけが進んでいくことが途端に恐ろしく感じられたのでした。年齢は理由にならない、というのは常日頃から私が思っていることです。人間、何歳になっても気持ちさえあればスタートラインに立てるし、新しく人生を切り開くことだって出来る、そう信じています。しかし、年齢と比例するようにして衰えていく能力があることは否めません。勿論、蓄積されていく知識や経験はあるのですが、新しいことに対する反応は良くはならないのが現実です。時間だけは刻々と進むのに、何も満足できるものがない。誕生日にこんなにブルーな気分に陥るとは初めての経験でした。本当に満足できる何かが得られることは、人生の終焉を迎えるまでないのかもしれません。人の一生とは、何と果てしない旅なのだろうと思わずにいられません。ならば、その時その時を感謝し、喜んでいかなくてはならない。やはり思考はそこへ帰着するのでした。誕生日にこの様なことを考えたのは本当に初めてでした。そんな暗い気持ちで迎えた誕生日でしたが、大好きな家族、大切なお友達からメールやカード、ケーキにプレゼントをいただき祝ってもらいました。このことがどんなに私を励まし、力を与えてくれたか!そして一日の終わりにはham君のディナーを味わい、誕生日は過ぎていきました。皆さん、本当にありがとうございました。

  • この日のメニューは上からサラダ、トマトソースのパスタ、ポークフィレの焼いたのにバルサミコ酢を使ったソースをかけたもの(何ていう名前のメニューなのでしょうか…)でした。

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