「仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識」と「イギリス式年収200万円でゆたかに暮らす」を読みました。この2冊はham君も興味を持ったらし く、私が読んでいる合間を縫うようにして読み耽っていました。
前者は数ヶ月前に読んで感想を書かずに放っておいたので随分と印象が薄れて しまいましたが、年齢に主眼が置かれていたように思います。年齢を理由にせず、何歳になっても物事を始めるのに遅いということはない、そういった内容があ りました。実例として、リタイアした後に新しい仕事やボランティアに果敢に挑戦するイギリスの方々の話も織り込まれていました。共感を覚えました。
後 者の「イギリス式年収200万円でゆたかに暮らす」では、新鮮なアイディアを得たと言う点で非常に読み甲斐がありました。この本では、イギリスでは既に主 流であるという、「セミ・リタイアメント」という考え方が紹介されていました。正社員として朝から夕方まで働き、時には残業や休日出勤もするという働き方 を定年よりも随分と早めに一旦辞め、その後、自分の特技や趣味を生かした仕事に再就職するという考え方のようです。再就職した際には例えば労働時間を週に 数日のみに留めるなど、ゆとりを持った働き方を選び、仕事以外での人生の充実にも重きを置く、そんなライフスタイルに転換していくのだそうです。日本でも 正社員で働いていた女性が結婚や育児を理由に退職、一旦、家庭が落ち着いたら家計の足しに再びパートで働きに出るというパターンを聞きます。私は一瞬、こ れも「セミ・リタイアメント」だと錯覚を起こしましたが、後に全く違うことに直ぐに気が付きました。イギリス式の「セミ・リタイアメント」は女性に限定さ れたものではなく、働き盛りの男性にも当然ありうる選択なのです。そしてそこには、家庭の事情で仕方なく正社員を辞めるという消極的な要因はなく、自分の 人生にゆとりを持ちたいという積極的な要因が見られました。次の職に就く理由として、経済的もあるにはあるのですが、それ以上に遣り甲斐が重視されている ことも大きな違いのように感じました。食べていかなくてはならないですから、殆どの人にとって働くということは必要不可欠なものです。しかしそこに付加価 値を求めた時、人生のオプションとしてもっと幅広く多様な可能性を持つのも確か。このところの私は、”働く=お金=生活”といった味気のない図式に囚われていま したから、この「セミ・リタイアメント」という考え方、とても刺激的で目の前の霧が晴れた気がしました。
2 件のコメント:
あまりにも如何わしいコメントが多いので、場所を移してみました。
madoka32ちゃんからのコメント
おおお、なんとタイムリーなエントリー!
私も最近、ろくに仕事もしないでぷらぷらしてていいのかしら?と悩みスパイラルに陥ってたところなのよ。
でもまあ、仕事するために生きているわけでなし、楽しく生きて行くために必要最低限の仕事ができてればいいのかなあ…と、ちょっと思えるようになってきたんだけどねえ。
でも長年刷り込まれた「働かざるもの食うべからず」信念に捉われて、悩みは何度でも再燃してしまう…(汗
この本、図書館で探して読んでみます!
>madoka32ちゃん
その悩みスパイラル厄介やね。DNAもビックリの何十もの螺旋構造!?にならない???キケンキケン!ぜひ、この本読んでみて!答えが出るかどうかは別にして考えるきっかけというか、突破口というか、ヒントにはなるのでは?と思います。
この人は他にも何冊か書いているみたいで、私も順次読んでいこうかと思っています。核となるものは似通っていると思うのだけれど、なかなか面白いテーマで書いているからさ。それにただ単なる体験談に終わらず、内容に奥行きがあるし。このところ読んでいるこういう感じの本の中では一番かな?
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