2008/03/02

東京都立庭園美術館 2月29日(金)

東京都庭園美術館での『建築の記憶-写真と建築の近現代-』 という展覧会に行きました。この展覧会の趣旨は「近現代の日本の建築を、同時代の写真家がどのようにとらえたかを辿りながら、建築史と写真史の変遷と接点 を概観する」というものでした。私は建築史にも写真史にも明るくないですから、まさに展覧会を通して学習するものとなりました。しかし残念ながら半日という短い時間では、長い建 築および写真の歴史を理解したと言うことはできず、熊本城の写真からつい最近建てられたものまで、様式や文化、技術の急速な変化をぼんやりと把握したに留 まりました。ただ一つ心躍る発見だったのは、以前六本木ヒルズにある森美術館にて鑑賞した『ル・コルビュジエ展』で学んだ、近代建築の巨匠ル・コルビュジエの建築の技法「ピロティー」 が、日本の近代建築にも早い段階で反映されていた事実です。建築を専門にしておられる方にとっては周知の事実なのだと思います。しかし全くの門外漢の私にとっ ては、少しずつ自身の知識が繋がりを持つ瞬間であり、これが、とてつもなく嬉しいものでした。多くの建物の写真を観て、幾つか実際に足を運んで、この目で確かめたい場所が 出て来ました。一つは安藤忠雄設計「光の教会」、もう一つは「桂離宮」です。何れも私の住む街から日帰りで行かれる場所にありますから、近い将来、是非行ってみたいと思います。

今 回の展覧会、展示物だけでなく、建物自体も非常に興味深かったです。それは1933年(昭和8年)に建てられたもので、朝香宮殿下、妃殿下 のお住まいをそのまま公開されたものでした。アール・デコ様式と和の饗宴とでも言うのでしょうか、洋と和が解け合った魅力的な建物でした。館内は撮 影禁止でしたから、その外観のみのご紹介となりますが、各部屋の照明器具、壁に施されたさり気ない装飾、バスルームやエントランスのタイルのモザイク模様 など、隅々まで工夫の凝らされたその様子には、思わずため息が漏れました。

美術館を訪れた当初は庭園も散策する予定だったのですが、またしても、じっくりゆっくりと館内を見学してしまった為、文字通り足が棒になってしまい、庭園散策は断念して帰って来ました。次回、でしょうか。

このエコバッグ、美術館のチケット売り場にて頂いたもの。
本来は特別なチケットを持っている人のみに渡すものらしいです。
ところが、売り場にいたおばちゃん
関西弁で話す私に「遠くから来てくれたから」という理由で
「特別に」と言ってくださいました。
純粋に嬉しかったです。

マグカップのコレクションがまた一つ増えました。
実は…HPでの下調べの時点で目を付けていた品。
写真ではわかり辛く残念ですが
彫刻のようなモチーフ、ベースのピンク色が
HPで見ていた以上に美しく
迷うことなく手に入れてしまいました。

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